＜あやかしびとクリアまでの流れ＞
ＰＳ２版の方が良いという意見を見てＰＳ２版を購入
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途中までプレイ
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ＰＣに比べて画質が粗い！エロがあるＰＣ版がいい！
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ＰＣ版(Best collectionのやつ)を購入
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再プレイ、クリア
ノベルゲーをやるならやっぱＰＣだね♪ということで今回はあやかしびと。
巷の評判通り素晴らしいソフトでした。
シナリオ
人間、妖怪、そして人と妖怪の混血である人妖が存在する世界。主人公「武部涼一」は人妖の能力を発現させ、その能力が危険であるとされ孤島の病院への隔離を余儀なくされていた。特に問題を起こすことなく病院で生活していた彼であったが、そこで彼は「すず」という少女と出会う。涼一はある時に事件を起こし、病院をすずと共に脱走することになる。脱走後、二人は逃げるために如月双七、如月すずと名を変え、人妖が人口の殆どを占める「人妖都市・神沢」に潜り込んだ。そこで二人を待つ運命とは・・・。(Wikiより)
・arto「九鬼先生、燃えゲーというのがどういうものか分かったよ・・・」
これまで「燃え」という言葉にピンと来ていなかったんです。Fateが「燃える！」というレビューを見て「燃える？何それ？お兄さん？」と思っていました(Fate自体は大好き)。あやかしびとをプレイしてようやく分かりました。気分が高揚して興奮して熱くなる感じ。空の軌跡で言うと
まず、ＯＰからして熱い！バトルが熱い！必殺技が熱い！「九鬼流絶招 肆式名山 内の壱“焔螺子（ほむらねじ）”」とか「八咫雷天流“散華（はららばな）”」とか「一乃谷流“鋼獅子”」とか、技名だけで少年時代ジャンプをわくわくしながら読んでいた頃の心が呼び覚まされました！最終バトルでＯＰ曲が流れた時は興奮の絶頂でしたね。
男は本当にカッコいいキャラばかり。トーニャルートでのウラジミール、薫ルートでの虎太郎先生、刀子ルートでの愁厳会長、すずルートでの九鬼先生・・・。半分はこの野郎達のルートと言っても過言ではありません。
しかも、この者たちのカッコよさは肉体的強さだけでない。相棒を想う気持ち、生徒を守る先生の想い、妹の為に命をかける気概、御成門佐清の色気あるボイス(ん？)と心のカッコよさも持ち合わせる、まさに漢たちでした。
女性も負けておらず、戦う女の美しさを見せてくれました。力を解放したトーニャ、ケルプ使用後の薫さん、刀子さんのバトルは印象に残っています。
中でもすずルートの刀子さん。刀子ルートの返上と言わんばかりに颯爽とビルを渡り、神沢市の壁を飛び越し九鬼先生の前に現れる。「化け物みたいな女」と九鬼先生が言った通りですが、普段のおしとやかさとのギャップが良かったです！カッコよさに惚れた！
・魅力的な登場人物もあやかしびとの人気のひとつ
味方も敵も脇役も、みんながみんな魅力的でした。シナリオゲーかつキャラゲーと言って良いでしょう。そんな登場人物達が繰り広げるギャグや掛け合いは非常に面白かった！ずっとこの世界に浸っていたい！そう感じさせる魅力がありました。(キャラについては後述)
・燃えと共に見せてくれたのは『人との絆』
あやかしびとは燃えだけにあらず。トーニャとサーシャとウラジミール、薫さんと双七君、刀子さんと会長、一奈と零奈、一兵衛と輝義、双七君と九鬼先生、双七君とすず・・・。立場は違えど、それぞれの人物にドラマがあり、それぞれの関係に絆がある。大きな感動をもらいました。
「そう・・・楽しかった、彼らと共に有ることが楽しかった。
これを友情といわずして、何と例えよう」
ならず者の彼らが得た掛け替えのない居場所だった。
(薫ルートより光念一兵衛。ドミニオンの絆)
これを友情といわずして、何と例えよう」
ならず者の彼らが得た掛け替えのない居場所だった。
(薫ルートより光念一兵衛。ドミニオンの絆)
あと感じたのは『人間賛歌』という主張。作者は妖、人妖という別種族の立場を使って人の素晴らしさをを伝えたかったと感じました。
人間の愛すべき愚直さ、人間のひたむきさ、人間の偉大なる高貴さ―――。
百年前、無辜の妖を憎悪で斬って後悔し続けた鍛冶屋の男のような―――
人間の哀しさ。
そう、人間はどうしようもないほどに不完全で不安定だ。
だが―――不完全ゆえに、素晴らしい。
(すずルート最後。八咫鴉と静珠)
百年前、無辜の妖を憎悪で斬って後悔し続けた鍛冶屋の男のような―――
人間の哀しさ。
そう、人間はどうしようもないほどに不完全で不安定だ。
だが―――不完全ゆえに、素晴らしい。
(すずルート最後。八咫鴉と静珠)
（九鬼先生の人生から「人が欲望に陥ることへの警鐘」・・・も少しあるかもしれません）
キャラ総評
あやかしびとの魅力はその登場人物。ということでartoより一言。
1)氷鷹零奈
妹想いのお姉ちゃん。その想いは妹に届いていたのか？いなかったのか？薫ルートで虎太郎に惚れて仲間になったのは面白かったですね。エロ要員。
2)氷鷹一奈
頭のねじが一本も二本も三本も抜けている異常者。ですが、酷い両親に育てられた過去は同情せずにいられない。犯してきた業の通り、トーニャルート→殺害、薫ルート→惨殺、刀子ルート→下顎を切り取られ心臓を潰される、すずルート→双七君のヘッドアタックにより死亡、という悲しい運命。エロ要員。
3)光念一兵衛、光念輝義
トーニャルート以外は立派に散っていったなぁ。彼らの矜持、兄弟の絆は心に響きました。愛すべき敵キャラ。
4)比良賀渉
薫さんと比良賀の関係、いいですよね。薫ルートでは薫さんを本部から逃がす。すずルートでは一奈から薫さんを逃がして死亡。刀子ルートでは双七君からは薫さんを逃して死んだ？(曖昧)
献身的な部下でルートごとに比良賀株は上昇。カッコよさは見た目でないと証明してくれました。
5)烏天狗
やたらと強い老執事は何故こうもカッコいいのか。すずとの面会をかけての勝負では情け容赦なし。手を抜かないことが烏さんなりの礼儀。
6)トーニャ
トーニャさんは本当に「いい性格」をしておられる。智代アフターの河南子と同じくらいのいいキャラです。毒のあるロシアンジョークが癖になりました。今作で人気が高いのでは？好きなセリフ「おそよう、如月くん。まあ何と言いますか、度胸ありますね貴方。意外なまでの根性の持ち主に、トーニャびっくりです」(薫ルートより)
7)ウラジミール
ウラジミィィーーール！彼の優しさに私の心が泣いた・・・。
8)上杉刑二朗
ムードメーカー。こんな先輩あるいは友人が欲しい。トーニャルート→七海さん、薫ルート→不明、刀子ルート→美羽、すずルート→美羽。
9)七海伊緒
こんな書記が欲しい(頭脳、外見合わせて)。エロが一番衝撃だったとは口が裂けても言えない。
10)新井美羽
美羽ちゃんはすずルートのあのシーンが印象的なんです。正直、ここまで話に関わってくると思っていなかったです。ずっとすずと仲良くして欲しいものです。
11)姉川さくら
美羽ちゃんと同じくイイ子。叶わぬ恋と分かっていながら、デートでは双七君を陰からサポート。いつも離れたところから見守ってる。健気で、辛くても人の前では泣かない強い子。
12)愛野狩人
バトルで活躍したのはトーニャルートだったかな？記憶が曖昧だけど、良く死んだのだけははっきりと覚えている。
13)一乃谷愁厳
会長ぉぉぉーーーー！あなたは真の男でした。真面目で誠実な人柄。男キャラで一番好き！
14)一乃谷刀子
刀子さーーーん！まず「刀子」という名前がいい。一挙手一投足から滲み出るおしとやかさ。和の女性。冷静に見えてあたふたするところがまた可愛い。
15)加藤虎太郎
虎太郎先生のカッコよさは異常 繰り返す 虎太郎先生のカッコよさは異常。闘う姿はもちろん、教師としての高い志、生徒を守るという心が良かった。こんな先生に教わりたい。
16)飯塚薫
あやかしびとの女性は魅力的なキャラばかりで選ぶことが難しい・・・。それでも一人を選ぶとしたら、私は薫さんです。
17)九鬼耀鋼
虎太郎先生もいいが九鬼先生もカッコいい！白髪で眼帯であの声。独特な雰囲気。息子が殺され自分の眼をくり抜くくだりは悲しくて見ていられなかったです・・・。正常に戻る刀子ルートとすずルートＥＤ３の九鬼先生が特に好きです。
18)如月すず
無邪気なさまが狐みたいで可愛かったでそう言えば狐でしたね。これは私だけだと思いますが、すずをみるとリトバスの鈴を思い出すんですよね、あまり似てないのに。２００歳ということで狐としてまだまだ子ども。双七君にお姉さんぶったり、恋愛映画で寝てしまったり、無邪気さが時に残酷になったり、動物的感情でカッとなったり、まだまだ幼さがあります。そういう部分を含めて可愛いおすずさんでした。このまま野を駆け回る狐のように自由に育っていって欲しいものです。
双七君のセリフ「すず。・・・俺は、お前が根は善良だって知ってる」。私もそう思います。
19)如月双七(武部涼一)
いい主人公でした。大事なことなのでもう一度。いい主人公でした！偉ぶらず驕らない、心優しく素直な青年。おっちゃんに貰ったお金を返そうと努力し、タクシーひとつにそのお金を使うことを躊躇する。この年で立派ですよ。すずルートのさくらちゃんに対して「ごめん・・・。俺には、すずがいるから」。えらい！エロゲの都合があっても軽々しくＯＫしなかった双七くん、えらい！(まあ、Ｈするルートもありますがね)
あとこれは言っておきたい。「ちょっとしたことで感動して泣けるのは、涼一くんの素晴らしいところである」と。大事にしていって欲しいものです。
あ、そうそう。モブキャラらしき少年
、最後で良い働きをしましたよね。(冗談)
涙腺崩壊したシーン
�‥畛劵襦璽函�会長の最期
「刀子に叶えて欲しい願いが有る」「双七君に叶えてもらいたい希望が有る」
(一乃谷愁厳)
(一乃谷愁厳)
会長ぉぉぉーーーー！会長にだったら何度でも叫びます。双七君と妹への想いに泣いた。人生への想いに泣いた。会長が貫き通した信念、立派でしたよ。
�△垢坤襦璽函△垢困�幽世で静珠と会う
「すず。食べ物の好き嫌いはいけませんよ」
「はいっ・・・好き嫌いは、しませんっ」
(すず & 静珠)
「はいっ・・・好き嫌いは、しませんっ」
(すず & 静珠)
年のせいか、涙もろくなったかな〜。２人の親子愛に涙。
��すずルート、九鬼耀鋼ＶＳ新井美羽
―――そう、私はただ、あの人のように、胸を張って生きてみたいだけだ。
―――あの人に、胸を張って、自分は大好きな友達のためにこうやれたと、
誇らしげに叫びたいだけだ！
(新井美羽)
―――あの人に、胸を張って、自分は大好きな友達のためにこうやれたと、
誇らしげに叫びたいだけだ！
(新井美羽)
美羽ちゃんの矜持に私が涙した。立派だった・・・。
これ以外にも見どころのシーンは本当にたくさんありました。
不満点は・・・
・一つ目。すずルートの盛り上がり。トーニャ→薫→刀子と徐々に盛り上がり、すずルートも途中まで心打つ場面あり。これは最後凄いんだろうなと期待していましたが、意外とあっさり。私的にはもう一盛り上がり欲しかった！
二つ目。すずルートのラストバトル。まさか戦闘機や機関銃、ミサイルが出てくるとは。双七君の先祖を考えれば当然の流れかもしれません。しかし、私としてはこれまでの流れのまま、拳対拳のバトルが見たかったです。この２点が解消されていたらもう５点上がっていたかも。
システム
・選択肢がある一般的なビジュアルノベル。バトル演出について。一枚絵を動かすことで打撃、斬撃を表現している。fateに近い演出。だが同ソフトより控えめ。バトル演出はPS2版でパワーアップしている。
テキスト
・良好！素直な文章で読みやすい。テキストやキャラから、ライターさんの素直で心優しい性格を感じました。
グラフィック
・ぶっちゃけ中央東口さんのファンです(笑)。私の中で五指に入る原画家さん。その辺の萌え絵とは一線を画した硬派な絵。人物の造形、描き込みにこだわりを感じます。特にすずのグラフィックが好きで好きで・・・。
パシリみたいな発言は置いといて、立ち絵の表情が何とも絶妙！笑顔はもちろん可愛い！ええい！我が城にこの気持ちの解る者はおらぬのか(殿様風)！加えて、男キャラの造形が本当に素晴らしいです！
音楽
・文句なし！ＢＧＭは「鎌鼬」と「五位鷺」が好きです。特に五位鷺の破壊力は・・・。あやかしびとの魅力を20%ほど上げるのに貢献したと思います。ＯＰ曲「虚空のシズク」はあやかしびとらしい曲でとてもカッコいい！そしてそれ以上に推したいのがＥＤ曲「in the break dawn」。まるで洋画のＥＤで流れそうな曲調。いい余韻に浸らせてくれます。刀子ルートで流れるのが一番合っている。「ＯＰしか印象にねえよ！」という方は刀子ルートをもう１周。
ボイス
言うことなし！豪華な声優陣。非常に高レベル。
・トーニャ役の籐野らんさん
後藤邑子さんの生き別れた姉妹と認識しております。このような声質、他のキャラでは聴かないですね。魅了されました。
・刀子役の一色ヒカルさん
何度も書いてますが、一色ヒカルさん好きです！坂上智代とはまた違う声質。演技が多彩ですよね〜。「双七さぁぁぁんーー！」って叫び声が印象に残っています。
・双七役の保村真さん
心優しい純朴な青年をうまく演じてくれました。ＭＶＰをあげるとしたら保村さんか鮎川さん。
・すず役の鮎川ひなたさん
最初の頃は「甲高くてうるさいなぁ〜」と正直思いました。が、次第に「すずにはこの声しかない！」となりました。普段の口調と言霊時の口調の使い分けも良かったですし、すずの無邪気さを良く表現してくれました。
・九鬼耀鋼役の御成門佐清さん
声だけで屹立した。(何が？)
エロ（満足度をA〜Cの３段階)
B：なんだかエロい
シナリオ特化と思いきやエロも中々。今作のエロを例えるなら「昼は紳士淑女。夜は快楽に乱れる」という感じ。日常シーンで襟を正したキャラ達がＨシーンのとたんにエロくなる。その一番の理由は淫語。「おしりっ・・・だけじゃなくてっおま○こもっ、いじってぇ」「双七の・・・あ、んぁっ、せい、えき・・・いっぱい出してぇぇっ・・・！」など普段言いそうもないセリフがどんどん飛び出してきます。そのギャップが良かった！
・一番印象に残ったＨシーンは・・・
七海伊緒さん。インパクトありましたね、短いですけど。普段は真面目で清純な書記係。その七海さんが悶える姿がエロすぎる！バックからの一枚絵もエロいッ！覗きというシチュエーションも素晴らしい！「けいじろーのおちん○ん好きぃ・・・かたくてぇっ・・・ん」は奥さん、そりゃ反則だと思いますよ。(誰？)
一番好きなキャラ
男 → 一乃谷愁厳
女 → 飯塚薫(クリックで関連ページ)
（薫さん＞＝すず＝刀子さん＞＝トーニャの順。かなりの僅差）
まとめ
・前情報で上がった私のハードル。そのハードルに負けず、見事にこたえてくれました。エロゲ史の１ページに名を残す名作だと思います。笑いあり、涙あり、熱さあり、エロあり、王道的なソフトでエロゲ初心者に薦めたい作品。あと、何と言ってもキャラとその者たちが作る世界が良かった！「この世界にもっと触れていたい！」そう感じさせてくれるソフトでした。あやかしびとが終わって祭りの後のような虚脱感。次のソフトが手につくか心配。と、思いましたが、『俺たちに翼はない』に入り込んでいるのでそれはただの杞憂でした。
（2013年11月2日 記載）
(C)propeller
（関連ページ）
・飯塚薫について（愛すべきキャラ）
・すずについて（愛すべきキャラ予備）
・曲「五位鷺」の感想
・ＥＤ曲「in the break of dawn」の感想
