※この文章には「ぼくの一人戦争」のネタバレが多少含まれます。
これからプレイする方は楽しみを失う可能性があります。ブラウザの「戻る」ボタンを押してください。
ただいまプレイ中。体験版未プレイなので、はじめから。
工藤先生が「会」でやられ、蓮司君との関係性が切れたところです。
・・・・・・
・・・・・・
うん!面白い!
先の展開が気になり、ほぼ毎日プレイしています。
会の世界でやられた先生があのようになると言う事は、
嫌な予感がしてきた・・・。最後はもしかして、るみが会の世界でやられ、蓮司君を殺しにくる、あるいは蓮司君を忘れてしまうんじゃ・・・。
PVでも「さよなら、大好きでした・・・」みたいなセリフがあったし・・・。
いやー、嫌な予感がしてきて、
プレイしたいけど先を見るのが怖いというアンビバレンスな気持ちです。
グラフィックは立ち絵、一枚絵ともに美麗。
私がプレイしたエロゲの中ではelfの作品や「失われた未来を求めて」と並び
最高峰だと思う。髪の塗りがほんと美しくて
LUX スーパーリッチシャンプーのCMに出れる。ずっと観賞してられるわ。
立ち絵は
目パチあり。かつ、セリフ中に良く表情が変化し
躍動感がある。目を閉じたり瞳の動きを効果的に使っています。
会の世界は
「願望が具現化する世界」のようですね。
蓮司君の財布が出現するくだりなどからそう感じます。
仲間の姿も、その人が心の底で望んでいる姿になるようです。
るみ ⇒ 凛とした女性になりたい ⇒ ああいう武士みたいな性格
先生 ⇒ 本当は蓮司を弟のように可愛がりたい ⇒ お姉ちゃんみたいな性格
しのぶ ⇒ 女王になりたいというくだりがあった ⇒ 女王みたいな
キャラは沙代ちゃんも錦戸さんも可愛いけれど、とりあえず
しのぶちゃん。
声とセリフがことあるごとに笑いのツボに入ります。癖になりますね、こやつは。
あと、
るみの株、爆上げ中!
発売前、るみのデザインにぞっこんだった管理人arto。
プレイが始まると意外にもあまり惹かれずという状態。錦戸さんが上をいく状態。
しかし、ある場面を境に、
夏の積乱雲のように、私の心にむくむくとその存在感をふくらませています。不思議な変遷をたどっているキャラ。
この子は・・・、蓮司君はいいからこの子だけは幸せになって欲しい。
(ウソウソ、蓮司君も 笑)
こんな善い子が不幸になってよいはずがない!
(2015年3月3日 記載)
(錦戸さんが戦線離脱したところまで終えて)
錦戸結花あああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
そうか、初めに付き合ってた時から蓮司君の事が好きだったのか・・・。
結花って名前を呼んで欲しかったのか・・・。
不器用で臆病で、それでいてプライドの高い錦戸さんの事だから。
付き合ってた時、蓮司君に対し自分の望まない態度を取ってしまったんだよな。
頼みごとやわがまま、屁理屈も不器用ゆえのことだったんだよな。
その中で一度見せた可愛らしい笑顔が錦戸さんの本心だったんだよな。
切ない、切ないよ、胸が一杯になる・・・。
結花「ひどい目に、合わせてあげようと思ったから。
でも、怖くて・・・ひどい目って・・・わからなくて・・・」
会で死んだ仲間は蓮司君に対し憎悪を持ってやってくる。
ひどい目に合わせようとしてくる。
しかし錦戸さんは・・・その「ひどい目」がわからないと言う。
それは、錦戸さんの心が
誰よりも純粋であることの表れだと思う。
その穢れない心で「ひどい目」を考えた結果、キスをしてきた彼女が
愛おしい・・・。
そして、↓のシーンで錦戸さんの
Hな妄想をし、彼女を穢してしまったことを心から謝りたい。
錦戸ルート、良かったです!
タイトル画面が沙代、徹、るみ、蓮司の4人になっちゃったよー(不安)。
この後、どうなるのか・・・。
(2015年3月5日 記載)
終わった・・・終わりました・・・。ぼくの一人戦争。
放心と喪失感と終わってしまった悲しさが心に同居しているということは、このソフトが私にとって良い作品だったということでしょう。。。
まず点数、
92点。
少し甘い気がしないでもない。
「Kanonやリトバスより上だと!?」と突っ込まれると再考してしまうかもしれないが、熟慮した結果がこの点数。
私のエロゲに対する評価基準は、
1)どれだけ楽しいか(楽しい時間が長かったか)
2)どれだけ心が揺さぶられたか
補足)エロゲなのでエロの良し悪しも加点対象
であり、今作は1)ががっつり。2)が中々。
総合的に見て高いレベルで私の欲求を満たしてくれたのが大きいです。あとるみ。それとるみ。
ぼくの一人戦争のここが良かった!
・最後まで飽きさせないストーリー
私は楽しくないノベルだと中々進められない性質で、すぐにエロゲを積んでしまうのですが、今作は
初めから終わりまで本当に面白かった!
このソフトの前にクリアしたのはシュタインズゲート。熱中度はそれと同等、週の平均プレイ時間はそれ以上だったと思います。
栄治君が主人公と思わせるプロローグから始まり、向坂という
袋少女が出てきて、
会が始まる。会で負けた仲間が主人公を恨み、会が終わるとるみに異変。最後は長門が立ちはだかる。
問題や謎、複線がたくさん出てきて、プレイ中
「ん?」「あれ?」「!?」となり何度中断したことか。プレイヤーを飽きさせない展開が素晴らしかった。というか、物語中、平穏な時って思いのほか少ないですよね。(笑)
・感動シーンもあり
そんな中、感動シーンが要所要所に散りばめられてるのも
ポイントが高い。私がウルッと来た場面は、
1)結花としのぶ関連、しのぶが結花の作った看板を見て立ち尽くすシーン
2)結花の屋上でのキス
3)るみと沙代の過去回想シーン
4)沙代が会で「ここにいていいんだよ」と言われ復活、弓をひくシーン
5)るみの神社でのお願い
6)るみの母親が蓮司君にすがるシーン
7)ラスト直前
大粒でないが小粒なシーンが沢山。
多分他にもあったと思う。
シーンに合わせてくるBGMがまた泣きを誘うもので、
非常に素晴らしい。
Key作品のようなシーンとBGMの連動性でした。
ラスト直前、るみを助けるために再度仲間を集めるシーンは、
冷静に考えれば、ホント冷静に考えれば
「なんでお前ら、こんな簡単に関係性取り戻してんだよ(笑)」
と突っ込みたくなるのですが、
AIRの「青空」を彷彿とさせる挿入歌のタイミングで・・・圧倒的雰囲気にやられました。
その曲がこれまで感動的なシーンで流れたBGMのボーカルバージョンで・・・
反則・・・この曲は
反則・・・。
そして、何故か一番泣きそうになったのは、
るみのウェディングドレスの一枚絵が表示された時という・・・。(笑)
「そこ!?」というツッコミ大歓迎。
自分でも不思議なのですが、
この絵を見た時、これまでのるみの辛い境遇、蓮司君と一緒に会で苦しんできたことが思い出されて。
「良かった・・・。るみが幸せになって良かった・・・」という想いが溢れてきて・・・。
今作はるみに感情移入し過ぎましたな。まあ、結婚して幸せになってた訳でないんですけどね(笑)。るみが1年間世話をしてきた事実を知り、
また泣きそうになるという。
もう自分で書いてて良く分からないので、この辺で
自害しまーす。
・主人公とヒロインが見せる「人の為に生きることの素晴らしさ」
この作品で私が感じたテーマは、
自己と自他
自分と違う人間に対する恐怖
居場所
家族というものの複雑さ
どんなに憎んだ関係でも、たった一つの家族
等々ですが、
一番心に響いたのが上。少し大げさなら「人を想って生きる」でもいい。
作中では
「自分本位の考え」と
「他人本位の考え」が対比として良く出てきます。
自分本位とは、自分さえよければいい、自分の利益の為に他人を利用する、利己主義といったもの。初めの栄治君や会に負けた後の蓮司君の考えです。
他人本位とは、他人を思いやる気持ち、自己を犠牲にして仲間を助ける、エヴァで言えば
「僕がどうなったっていい、世界がどうなったっていい、だけど綾波は・・・絶対助ける!」というやつです。
自分本位とは、突き詰めれば「欲求」なので、人が生きる上で必要なものです。しかし、自分本位がMAXになり、他人を思いやる気持ちを忘れた人間が
どれだけ醜いか・・・。他人本位の生き方は、ある意味損で不器用とも言えます。しかし、仲間や大切な人の為に自己を犠牲にする生き方が
どれだけ心染み渡るもので、美しく尊いか・・・。この作品はそれをあらためて教えてくれました。
特に、蓮司君とるみが互いを思う気持ちは、この作品の
「一番の見どころ」かもしれません。
るみの幸せの為に別れようとする蓮司。別れを悟った後、好きな人の将来の成功を願うるみ。
自分が死のうとも、るみが友達と暮らせるように全てをかける蓮司。蓮司がおかしくなっても1年間世話をし続けたるみ・・・。
フッ、お前ら、お似合いだよ・・・・・・。蓮司、お前にるみちゃんは任せる、アバヨ・・・。(モニタの中から帰ってくる管理人)
このテーマは、現実の私たちにとっても大切なテーマです。
自分本位は誰もが心に持っていて、あるきっかけで魔物のように強大になる時がある。
いざという時にそれを抑えられるかどうか。いわゆる
「弱い自分に打ち勝つこと」が人間にとって大事。
このようなテーマを描いてくれただけで、本作には価値がある。
現代社会は個人主義、利己主義が蔓延中。
個人の欲望は最大となり、お金、物質的豊かさばかりを追求する社会。
ましてやそのような生き方が「偉い」とされる社会になっています。
日本人は老若男女全てこの作品を手に取り、蓮司君とるみちゃんの生き方を見ることで、日本人の美徳を思い出して欲しいものです。
(※老と女はまず手に取りません)
・「犬塚るみ」という超強力ヒロインの存在
本作はヒロインが一人という、発売前から懸念された点かつ本作での大きな
弱
るみいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーー。
るみLOVE!るみLOVE!
高得点の影にこのキャラの存在あり。
るみが居ればもう何もいらない。
まだ3月ですが、犬塚るみを
2015年度No.1愛すべきキャラに決定とします。
・BGMの破壊力
上で少し書きました。BGMの質が
全編通して高かった!素晴らしい!
何て言うのか、捨て曲が少ないんです。
泣けるものから熱いものまで多種に富んでいる。
お気に入りの曲は、タイトル画面の「願い-ピアノ独奏-」、感動場面でかかる「願いの存在」「ふたりの果て-ピアノ独奏-」。
今聴き直してるけど
ヤバイ!!どれも泣けてくるわ。
あともう一度言わせて!挿入歌「ふたりの果て」は
ほんと反則!レッドカード!
熱い系だと、
発売前に衝撃だったOP曲。会バトルの「疾風」、逆転BGMの「決意の瞳」、確か沙代ちゃんが会で復活した時の「Reverse!」、OP曲のインスト「End of sacrifice」。
どれも熱くて胸が高鳴る!RPGのボス戦で使われても遜色ないですね(ただノベルだと声が聞き取りづらくなるのが難点なところ)。
それ以外でも「流れる風に囁いて」とか日常シーンBGMが秀逸なんですよね〜。
これは久しぶりにサントラ買おうかな。
最後に、
波や風のSE、虫の鳴き声等、細かいところにこだわっていた点。
これは見逃さず評価したい。
その他、感じたこと
・終盤の展開
中盤までに比べ駆け足で、粗雑な感じを受けたのは事実。
終盤の展開が不満で点数が低いと仰る方の気持ちが
分かってしまうのが辛いところです。
個人的には許容範囲内であり、萎えることなくプレイできました。
それはともかく。どうも、この
終盤の展開に違和感があるんです。
私が感じたのは、
序盤で叙述トリックを使ったり、中盤まで綿密で上手い展開を描いてきたるーすぼーいさんが何故、こんな雑な終盤にしたのか?
るーすぼーいさんのようなライターなら終盤も隙のない物語が描けたのでは?
むしろこれは、るーすぼーいさんの
意図的な展開なのではないか?ということです。
(これは管理人の根拠のない妄想です。股間でもいじりながら読んで下さい。)
では何故、雑な展開にしたのか?
私が思いついたのは2つ。
1つ目 ⇒ るーすさんが完璧な物語に辟易した。あるいは不完全な物語の良さに気づいた。あるいは少年漫画的な熱い展開を描きたかった。
車輪とG線上で圧倒的な物語を描いたるーすさん。次の作品への期待は大きくプレッシャーは半端ないものだった。悩みに悩んだるーすさんは完璧な物語を考えるのが嫌になってしまった。
「そんな期待、こちらからぶっ壊してやる!俺は少年漫画的な熱い物語が描きたいんだ!」となり、雑ながらも熱を帯びたストーリー展開にした。粗があり勢いがある方がエンターティメント性が出るというのはありますからね。
(ちなみに管理人は車輪とG線上未プレイです 笑)
2つ目 ⇒ 人生は心の持ちよう次第で簡単に変わる、ということを伝えたかった。
絶対的な悪である長門をあっけなく倒せたのも、仲間との関係性が簡単に取り戻せたのも、
「どんな困難も心の持ちようで突破できる」という教訓の可能性。女神異聞録ペルソナでの南条君のセリフ
「いくら理屈をこねようと、最後にものを言うのは心だ・・・」というやつです。これは結構あるのかなと。まあ、
一番の可能性は「納期まで時間がなかった」というリアルでしょうねえ。(笑)
・ヒロインが一人
私はるみにぞっこんだったので満足でした。が、客観的に見て「ヒロイン一人」は
この作品の弱点だと感じます。どんな強力なヒロインでも万人に受けるのは不可能ですからね。るみを受け付けないプレーヤーはどうしても点数が低くなるのでは?
サブの女性が魅力的というのも、
目の前の肉をお預けされた猟犬の気持ちになります。
発売前に「ヒロインは一人です」と告知していたメーカーさんの良心は評価したい。
テキスト
・噂はかねがね伺っていたるーすぼーいさん。一言で言えば、
相性良し!
この人の描く登場人物の性格や思考、心理描写が
私の秘孔を度々突いてきました。各キャラのエピソードがとても琴線に触れてくるんですよ!これは車輪の国、G線も買わねばなるまい。中古5000円とか、
もっと安くなれよ!(関係ない愚痴)
テキストは読みやすい。
ところどころに印象に残るテキストがあり、下は一例。
「ないと思うけど、もしまた会うことがあったら・・・」
冬の訪れを感じる。ある寒い日の帰り道だった。
名前を呼んで欲しいと言われたその夜、ぼくは吸い込まれるように車にはねられた。
「結花って、呼んでね・・・」
(結花の屋上シーンでのひとコマ)
セリフの間に蓮司君の回想を交えるセンス、好きです。
グラフィック
・
最上級!有葉さんの絵は車輪で知ってたんですけど、今作になってより魅力的に感じました。お気に入り原画家に仲間入りです。
立ち絵の塗り ⇒ 髪と瞳の塗りが本当に美しくて、見てるだけで達してしまいそう。
目パチ + セリフ中の表情変化 ⇒
これがあるのが大きい。あるとないとではキャラの生き生きさが違います。瞳の動きも効果的に使ってましたね。立ち絵演出ではアマガミ(PS2)が最も上手いと個人的に思っていますが、それに肉薄してました。
あと、頻繁に入るアイキャッチの絵がどれも秀逸で↓
蓮司君が将来、画家になって、付き合った頃のるみを思い出しながら描いた、という設定だったら泣けるな〜なんて。
とりあえず色紙で販売してください。
それと、会話シーンで発言者によって立ち絵が細かく切り替わる演出。
例:向坂が現れた次の日の学校シーン
沙代「どんなレンジ?」 ←この時沙代のアップ立ち絵
るみ「その・・・なにかに怯えていらっしゃって、とても怒っていました」 ←るみのアップ立ち絵に切り替わる
こういうの、他のエロゲでありましたっけ?最近のエロゲではあるのかな?
会話シーンは普通、二人の立ち絵が表示されますが、
細やかな切り替えを入れることで、会話してる臨場感が出てました。
とても良かったです。
エロ(A、B+、B、B-、Cの5段階評価)
B-:るみのは良かったが・・・
シーン数5。全てるみ。
シーン内容は概ね満足。シーン数も適切だったと思う。
(これ以上あるとHシーンの価値が低くなりそうですからね)
↓の絵のエロさと、
(管理人によるモザイク加工済み)
最後のシーンのアナルモザイクなしは評価したい。
ただ!
ゲーム全体でみて、「るみとのHシーン5」のみは
やはり寂しいと言わざるを得ない。
ストーリー上、蓮司君とサブヒロインがHするのは難しい。分かります。分かるんです。
しかし!パンチラ、胸チラのような微エロが一つもないとはどういうことなのか!
チャンスはあった!確実に!
るみが泳ぎを習うくだりで更衣室で着替えをみせたり、水着でおっぱいポロリをできたはずだ!
工藤先生を家に運ぶ件、沙代ちゃんの家での件、錦戸さんと山小屋で看板を作る件、それぞれで3人のチラポイントぐらい
作ることができたはずだ!
何故だ!何故なのか!これはあれか!コンシューマー移植に向けての修正箇所削減の為か!この悲しみをどこにぶつければいいんだ!うおおおおおおおおおおーーーーーー!!
まとめ
・このような作品が出るなら、エロゲもまだまだ捨てたもんじゃない。そう思わせてくれた作品。
私は基本、古い名作を中古で買うスタンスであり、新作を予約して買うのは今作が初めて。
ネット等の情報で、最近のエロゲは衰退しきっていると頭にあったので、どんなものかと心配でしたが・・・。「エロゲもまだまだいける!」というのが今作を終えての感想。
先が気になるシナリオ、最高級のグラフィック、極上のBGM、幾つかの感動、
そしてるみ。
作品を構成するパーツの
質は非常に高い。
欠点もある。
単独ヒロインの問題と終盤の展開。
今作に高得点をつけるためには、
「るみを好きになる」「終盤の展開に萎えない」という二つの壁を乗り越える必要がある。ルートやヒロインが複数あるゲームなら、いくつかの中の一人を気に入れば良いが、今作ではそういう補助がない。一方の壁で躓いてしまうと点数が低くなってしまう。選択肢がないのも寂しい。完成されたゲームとは言えないかもしれない。
ここで再度、終盤の展開について。
るーすぼーいさんは、今作のお話を完璧に終わらすことにこだわっていないと私は感じました。終盤の展開からはむしろ、
「完璧さなんてどうだっていい!」という挑発すら感じました。
るーすぼーいさんがユーザーに見せたかったのは、ラストまで理路整然と進み完璧に終わるお話ではなく、
批判が出るような強引な展開の中にあったのではないでしょうか?
つまり、
「人の心には大きな可能性がある。心の持ちようで他人への見方は簡単に変わる。心の持ちよう次第でどんな困難も吹き飛ばすパワーになる。人の心は偉大である」といった
『心の持つパワー』を、強引な展開によって表現したかった。そんな気がしてなりません。
「最後は根性で乗り切る」。そういう作品の方が好きな私にとって、
本作は
非常に楽しむことができました。
年を取るにつれて思うんですよ。
「人の心は偉大だな」って。
こんなことを書くと
「精神論者乙!」と言われそうですが、
ふしぎの海のナディアで
ネオ皇帝が電源を抜かれて再起動したシーンは、お前らも感動したろ?その時のガーゴイルのセリフ「人の意思の力は、科学をも超えるというのかッ!!」に否が応でも奮えた世代だろ?な?
あかべぇそふとつぅ10周年記念作品ということもあってか、グラフィック、演出、音楽の一つ一つから製作陣のソフトにかける意気込み、「愛」を感じました。
ストーリーを追って毎日プレイしていたあの日々(↑のプレイ中のあたり)は
本当に幸せで、
このソフトを作ってくれたるーすぼーいさん、有葉さん、製作スタッフの方々には、
ありがとう、と言いたいです。
凋落の一途をたどるエロゲ業界ですが、
今作のように、こだわりと愛のある作品が出るのであれば、まだまだ大丈夫!
あかべぇそふとつぅさん、応援してます。そして他の会社も。
PS. プレイ終了後、初めてヤフオクを使ってポスターを購入し、部屋に貼りました。
つまりは、そこまで入れ込んだゲームなんです。
(2015年3月26日 記載)
(C)AKABEi SOFT2