「感動する」と聞いて1年くらい前に見たエルフェンリート。1話から衝撃を受け、最後まで目が離せなかったですね。そのエルフェンリートのメインヒロインであり主人公のルーシーです。
ルーシーのここが魅力
・とにかく悲しいんです、切ないんです、ルーシーを見てると・・。
2つの悲しみを感じます。1つは愛を欲するのに受けられない悲しみ。愛というのは、平穏な家庭なら親から無条件で与えられるものでしょう。しかし、ルーシーは角が生えている理由で小さい頃に親から捨てられ、愛を受けていません。捨てられた先の孤児院でも、角の為、ひどい扱いを受けます。
そんな中、ルーシーにも一筋の光が。コウタとの出会いです。まだお互い小学生高学年くらいでしょうか?コウタと一緒にいることは、ルーシーにとって初めての居場所だったのでしょう。しかし、残念ながらそれも長くは続かず、満たされない想いを抱えて生きていきます。作品の中で、ルーシーの満たされない想いがベクターの殺戮を通して強烈に伝わってくるんです!ベクターによる殺戮はディクロニウスの心の叫びだと思います。
もう一つの悲しみは、過去を後悔している悲しみ。ルーシーはコウタと仲良くなったのですが、コウタは実は幼馴染のユカのことが好きで、ルーシーに対して特別な感情は持っていませんでした。ただのませガキ、天然女たらし、無意識フラグ発生器です。あるお祭りの日、ルーシーがコウタとユカが一緒にいるのを目撃し、そのショックがきっかけでディクロニウスのDNA(人類を全滅させる)に従うようになります。そこで、コウタの父親と妹をベクターで殺してしまいます。
コウタの叫びによって、ルーシーはコウタを悲しませてしまったことを知り、ずっと後悔します。そこからルーシーはコウタに謝る為だけに生きていきます。
アニメ本編は基本的に2人が再会した後の話ですが、コウタがショックで過去を忘れている、ルーシーに「にゅう」という別人格があるなどで、2人の記憶が噛み合わずなかなか謝ることが出来ないのですが、ところどころで垣間見えるルーシーの贖罪の気持ちが見ていてとても切ないです。。。
この2つの悲しみを、こともあろうかこの作品は「グロ」とのギャップで何百倍にも引き立たせるんですよ!卑怯、と負け惜しみ的な事を言いたいですが、この「グロ」と「悲しみ」のギャップには参りました。ベクターによる殺戮は悲しみを引き立たせる道具であり、ディクロニウスの少女が抱えている心の叫びでもある。ここまで悲しい気持ちにさせるキャラは他にいません。私の心を捉えて離さないキャラの一人です。
・本当は優しい子
話し方やべクターが恐ろしいルーシーですが、動物に優しかったり、長い間自分を責め続けたりで、本来はとても優しい子だと思います。「人を沢山殺してるじゃねえか!」とか「ナナに対する行動、許し難し!」と考えている人もいるかと思いますが、許したげて!ルーシーも壮絶な人生だったんだよ〜。ディクロニウスのDNAのせいもあるんだよぅ。
DNAが浸食する中、人を殺したくない!という想いがあったんだと思います。子どもの時、コウタに「あたしがもし、他の誰かをたくさん殺すようになったら、コウタが私を殺して」と言うシーンからもルーシー本来の優しさが伝わってきます。なぜ、こんな子が周りの人間やDNAのせいで辛い人生を送らないといけないのか?嗚呼、もの悲しや。
「コウタが私を殺して」
・DNAに打ち勝つ心に強さ
アニメの最後、コウタと抱き合った後の話。自分の中では、
「コウタをベクターで気絶させる」
↓
「コウタと人類を救う為、DNAに打ち勝ち、自衛隊に自殺しにいく」
と勝手に思ってます(笑)。DNAに勝てたのはコウタのおかげでもありますが、それでも彼女の心の強さは素晴らしいものだと思います。
・純情
クールに見えて意外と赤くなります。ほんと純情なんだから〜。でもそこがかわいい。
・外見
ピンク色の髪がかわいい。どちらかと言うとショート派。服は全部で3種類かな(緑色の帽子、紺セーター、ピンクと黒のワンピース)。どのデザインもすっごい好きです。
・声
ルーシーとにゅうの演技は素晴らしい!この作品で小林沙苗さんの名が記憶に刻まれました。
心に残るシーン
・4話 ナナとルーシーの戦闘
・5話 学校で「コウタ!コウター!」のシーン
・6話 神社でルーシーとコウタの会話
・8話 過去の話に入る前、ルーシーが赤面するところ
・8、9話 全部
・11話 ルーシーが髪を切るシーン
・12話 最後のルーシーの告白(切なさと涙が大爆発)
心に残るセリフ
「ここの子どもはみんな不幸だ。自分が不幸だから、自分より不幸なものが必要なんだろ」 (子どもの頃にこんな考えを持ってしまうのは悲しすぎます)
「人間じゃないのは、人じゃないのは、お前らのほうだあああ!」
(全くだよ)
「みんなと少し違うだけで、なぜこんな目にあわなきゃならない・・」
(ほんとだよな〜おかしいよな〜)
「コウタは、この地獄の中で、私の前に不意に現れたつかの間の夢だ・・」
(ここのルーシーの告白はガチでやばいです)
最後に
・コウタがルーシーを「子どもの時のさみしそうな女の子」と言いますが、まさにその通り。ディクロニウスという生の中で、壮絶な悲しみを背負った少女だからこそ、私の心を捉えて離しません。ルーシー、幸せになってくれ〜!!
魅力補完計画:↑に書いた魅力を動画にしてみた(ルーシーは6分1秒から)
(2010年12月某日 記載)