【ゲームレビュー】
シャーロック・ホームズ 罪と罰 / Sherlock Holmes: Crimes and Punishments (PS4)
Ａ（78点）
発売元： Frogwares
発売日： 2014年9月30日(Windows版)
2020年3月13日(PS4DL版)
美術： 不明
シナリオ： 不明
発売日： 2014年9月30日(Windows版)
2020年3月13日(PS4DL版)
美術： 不明
シナリオ： 不明
（クリア後の管理人の一言）
良く出来た探偵、推理ADVだと思う ( ・ω・)
皆さん、こんにちは。
変人変態管理人のartoです。
これを書き始めるは2024年12月17日。
11月29日に神作『リベサガ』をクリアして、
そのおよそ10日後、
12月9日にクリアしたのが今回の『Sherlock Holmes: Crimes and Punishments』(PS4)となります。
この作品をクリアすることで、
当サイトの目標１「2024年ゲームクリア数10本」をぎりぎりクリアすることができました！
リベサガに想像以上に時間がかかり、
「これは目標の10本、無理だろうな」と思っていたところ、予想外にトントン、と。
人間、最後まであきらめてはいけません。
最近は、1〜2日に1回『管理人のつぶやき』を更新してるので、
チラシの裏、世界一役に立たない前書きはそちらに譲りましょう。
さっそくレビューにまいります。
『Sherlock Holmes: Crimes and Punishmentsのクリア後レビュー』
※レビュー中の画像について。
1章〜４章のスクショを誤って消してしまいました。（泣）（1章初めだけ少し撮り直し）
ですので、レビュー中の画像が不十分であったり、偏りがあります。あらかじめご了承ください。<(_ _)>
■Sherlock Holmes: Crimes & Punishmentsとは、どんなゲームか？
このゲームは知らない方は多いと思うので概要から。
私も今作をプレイするまで存在すら知りませんでした。
制作会社はFrogwares。
ウクライナに本社を置くゲーム会社で、
今作は同社『Sherlock Holmes』シリーズの7作目になるようです。
いわゆる「洋ゲー」です。
2014年にPC版が発売され、
2020年にPS4DL版、2022年にSwitch版が配信。
幅広くプレイ出来るようになりました。
日本名は『シャーロック・ホームズ：罪と罰』。
ジャンルは『推理ADV』。
主人公のシャーロックを操作し6つの怪事件を解決する。「探偵型の推理ADV」といえます。
基本画面は3D。
PS2『バイオハザード4』とほぼ同じと思ってもらえれば。
グラフィックの質は、バイオ4を少し綺麗にしたレベルでしょうか。中々綺麗で、通常画面とムービー画面の落差があまりないのが良い。3Dの世界でシャーロックを動かして人物に聞き込みしたり、現場を調査する流れ。
全６章、６つの事件のオムニバス形式となっております。
今作を購入した経緯について。
今年の10月16日、自分の誕生日プレゼントとして
「何か良い推理ADVはないだろうか？」
とPS STOREを漁っていたところ、今作を偶然発見しました。
購入したのが『Sherlock Holmesエッセンシャルバンドルセット』と言って、
・Sherlock Holmes: Crimes and Punishments
・Sherlock Holmes: The Devil's Daughter
・Sherlock Holmes: Chapter One
の3本セット。セールで1177円。
「セールといえ安過ぎ！クソゲーの大安売りなんだろうか？」
とプレイ前は訝しんでいました。
12/17時点、Switch版も547円の大特価で販売しています。
買うならこのようなセールを見て買うのがオススメです。
概要は以上。
■Sherlock Holmes: Crimes & Punishmentsの良かった点
１．探偵をしている感： 豊富なシステムとミニゲーム
基本的な推理ADVというのは、
「選択肢を選んで進めていくテキスト型のADV」であって、
＋αでそこに「推理モード」「現場を調査するモード」「聞き込みモード」「マップで移動する」等が加わる形です。
ところが今作のゲームシステムとミニゲームは豊富で多彩。
それが今作の良い点の１つ。少し紹介します。
【人物観察】(以下、勝手に名称)
初めて会った人物に□ボタンを押すとこのモードになります。
まるで時間が止まり、精巧な石像を眺めるような雰囲気。
R1ボタンでカメラをなめる様に動かしつつ、
ポインタカーソルで人物の特徴的部分を探します。
１人大体４〜５個の部分があり、
すべて探せたら「この人はこういう人物だ」というのが判り、手帳ノートの人物欄に登録されます。
「このモードが進行に必須か？」は不明で、
やらなくてもゲームを進められるのかもしれません（笑）。
ですが、「雰囲気作り」「シャーロックの観察眼に成りきる」という意味で良いと思います。私は欠かさずやりました。
【現場調査】
これは推理ADVでよくあるモード。
今作は3Dなので、そういうモードになる訳でなく、小屋の周り、部屋の中など、自由に調べる形になっています。
調べられる箇所は「調べる」のポインタが表示。物品によっては、拾ってから回転させたりして詳細に調べることが可能。中々凝っています。
また、R1が「シャーロックの才能を働かせる」ボタンになっていて、押すとシャーロックの観察眼が発動される。
画面にレイヤーがかかり、
隠れたポイントが金色で輝いて見えるようになって調べられます。
ボタンを使う場面では右上にヘルプアイコンが出るので、攻略要素はあまりないのですけど、
「探偵をしている感」を高めるポイントになっております。
【推理空間】
△ボタンを押すと、
シャーロックの脳内が可視化されたような画面になります。
他の推理ADVで言うところの「推理モード」。
聴き込みや現場調査で手がかりを得るとここにストックされ、プレーヤーが２つの手がかりをマッチさせることで、新たな発見、捜査方針、犯人特定まで行われます。
情報同士が結びつき、新たな事実が浮かび上がる様は、まさに脳内のシナプスが結びついていくかのよう。
今作の個性であり、独特で面白くもあり、いかにもシャーロック・ホームズを表現したシステムでした。GOOD。
【地図と人形の時系列推理】
５章ラストにある
殺人事件時の時系列推理パート。
このシステムが出た時には思わず「おお！よく作られてるな〜！」と、驚きと称賛が浮かびました。
『ダンガンロンパ』シリーズをプレイしたことがある方なら、「クライマックス推理」系のものと思ってもらえば解りやすいと思います。
各犯人候補の時間ごとの場所・行動をスケジュールに当てはめていきます。
終わって「出来事を再生」すると、
地図上のSDキャラが時間ごとに移動する様子が見られる。
この手法、他では見たことのない独特なもので、見ていて面白かった！評価。
上に挙げた４つのシステム以外にも、
カギ開け、液体の科学調査、犬視点での操作、腕相撲、変装など、
これを読む未プレーヤーの想像以上に、 想像の３倍くらい豊富で多彩なミニゲームを完備していまして、シャーロック・ホームズになりきって探偵している感覚を味わえるゲームだと思います。
２．親切なヘルプ機能
これだけの多彩な機能を搭載したADVだと、ゲーム自体が複雑になり、
「どこで何を行えばいいのか？」
「次にどこでどういう風に調査すればいいのか？」
となりやすく、
実際私も、プレイ初期は「なんか難しそうなゲームだな」と思っていました。
しかし進めていくと、ヘルプが充実しているのが判り、「中々親切で良いゲームだな」と印象が変わっていきました。
例えば、手帳機能。
一番左のページでは、
「課題」に次に何をすれば良いのか？
そのヒントが書いてある。
（近年では多くのゲームで搭載されてるヘルプですね。最近で言えば『リベサガ』の帝国記）
課題の開始終了のアナウンスメッセージも画面に出てくれます。
手に入れたアイテムについても、
「書庫で調べる」「誰かに聞く」 と使い道が書いてあります。
「調べる」「話す」等で調査し終えたところは緑色になるのもかなりありがたいです。
R1の「才能」、L1の「想像力」、△の「頭脳空間」も使う場所になると「ここで使え！」と言わんばかりに右上にヘルプアイコンが出てくれるので、こういう推理ADVが苦手なプレーヤーもスムーズに進められます。
そして、ミニゲームの「飛ばす」ボタン。
ミニゲームの中には、結構難しいものや
何度もやるのが面倒なものがあり、
このボタンの存在は本当に助かった！
「こんなの解らないよ！」といったプレーヤーを取り残さない、制作陣の配慮、優しさ。GOODでした。
その他、細かな良かった点を挙げると、
�／簍�によって展開と結論が分岐していく「マルチエンド」
⇒推理によって事件の犯人が変わり、章の終わり方が変化します。 自分は各章１つの終わり方しかプレイしてないので、各章の終わり方の違いが６章ラストに何か影響あるかは不明。
��BGM
⇒環境音を基本として、静かで心地よい。
�Ａ澗療�に品のある、格調高い雰囲気
⇒いかにもイギリス、シャーロック・ホームズらしくて良い。
�ぅ蹇璽媛萍未稜麓�
⇒ロード時間を作品の雰囲気作りにうまく利用していて○。この発想はお見事！
�ゥ螢▲襪平擁�グラフィック
⇒特にバストアップ画はかなりリアルで、 自分はこのレベルで充分綺麗だと感じました。
以上が良い点。
次に不満点を挙げます。
■Sherlock Holmes: Crimes & Punishmentsの不満、気になる点
１．ミニゲームの多さと難解さ
これは上で挙げた良い点と長短併せ持ちになります。
ミニゲームが多いのは制作陣を褒めたいところなのですが、結構な量があって、時に進行の邪魔と感じることがありました。
自分の場合、カギ開けが途中から面倒になり、毎回飛ばしてましたｗ
また、３章のミトラス神殿のあたり。
綱渡りからかなり難しくなり、
神殿内部は迷いやすく、
重りは解らなくて飛ばし･･･、
ラストのシャーロックとワトソン、２人で協力して道を開くヤツ、
かなり苦戦！メッチャ疲れました･･････。【管理人のハートが震えたポイント その１（疲弊）】
（ココ、飛ばすボタン使えないんだよね･･･）
加えて今作は、
ミニゲームを失敗したところで、ゲームオーバーにならず、ミニゲームを自動的にリトライする仕様になっている。
親切である一方、５章のラストなんかはミニゲームを何度もやり直すことで少々興醒めする場面もある。
その辺のミニゲーム周りは検討の余地があると感じました。
２．お話の解りにくさ
これはなんて説明すればよいのか。
「日本人と外国人の育ち、環境の違いによる」と言えばいいのか。
例えば２章。
事件の背景に
「鉱山の所有権争い」「メキシコ人とチリ人の争い」があって、
それぞれの国の歴史的背景になじみのない日本人にとって、少々理解しにくい面があった。
また「推理空間」では、
日本語への翻訳の問題から
内容理解の妨げになっているような部分も感じた。
どちらもゲームの本質的なBADというより、
「洋ゲー → 日本版へ移植」
という中でのビハインドであり、
洋ゲーをプレイする際、たびたび発生する事象なのかもしれません。
その他、小さな不満点としては、
�〃萃螢椒織鵑肇�ャンセルボタンが逆
⇒×が決定で○がキャンセル。洋ゲーはこれがデフォなのでしょうか。わずかに気になる。
��慣れるまでシステムが解りにくい
⇒説明書、チュートリアルがあると尚良かった。
��５章の解剖捜査
⇒胸から腹をメスで開いて、死体の内臓を調べることで死因を見つける。画像はそこまでリアルでないけど、それでも気持ち悪かった。。。
（一部モザイク処理。見たい方はプレイして、どうぞ）
■総評
では、今作の総合評価を。
総合評価： Ａ 78点
冒頭でも書いた通り、
結構良いゲーム、良く出来た推理ADVだと思います。
多彩なシステムとミニゲームで飽きさせないつくりになってますし、「え！？こんなミニゲームが！？」というような、日本人では考えつかないような、外国人ならではの自由な発想も面白いです。
そのようなシステムを土台とした今作一番の魅力は、
「シャーロックに成りきって探偵を味わえるところ」
それを推します。
あと、今作はどちらかというと「静かな」「品のある」作品で、「その雰囲気を味わうためにもう一度触れるか」。そう思えるような雰囲気も魅力的です。
総プレイ時間は約２５時間。
１章がだいたい３〜４時間。それが６個という形です。
今作をオススメできない方は、
・静かな作品が嫌いな方
・派手な演出、激しいBGMを好む方
こういう方にはオススメしません。
私は静かな作品が結構好きなタイプなので、相性良かったです。
最後に。
今記事では、いまいち私の気持ちが伝わってないかもしれませんので再度書くと、
今作は思いのほか良く出来てて、
思いのほか楽しかった。
それをもう一度言っておきたい。
そして、
海外のゲーム、侮りがたし
と思わせられた一品です。
それではこの辺でレビューを終了しようと思います。ではまた、次のゲームでお会いしましょう！
ゲームオタクで変人、変態管理人のartoより
＜記事作成後記＞
なんとなく自分の想いがうまく文章に乗らない。 そんな時ってありますよね。
今作をクリアした後、「２作目をやろう！」と思った。
それが今作が面白かった証拠です。
あと、この出来でセールといえ約500円というのは超絶安すぎる！
何故こんな低価格設定なのか不思議でならない。
ミドルプライスでも後悔ないレベルだと自分は思いますけどね〜。
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