（このゲームの結論）
良いか？良くないか？で言えば、 「良いゲームだったな」と心から言える作品。
皆さん、こんにちは。
今日も熱い中、変人変態の管理人artoです。
どんな感じの変人変態か。
ゲーム 『JUDGEMENT 7』でいえばMr.尾張。
『レイジングループ』でいえば李花子さん。
そんな感じです。
前から思うのはお仕事中のこと。
お仕事中はどうしても「仕事モード」「真面目モード」にならざるを得ない。
変人変態でいることを許さない。
その状態が長いほど疲れる訳です。
ある意味、我がサイトは私にとっての「癒しの空間」「還るべきホーム」なのかもしれません。
好きなだけ「女子たちよ、グッヘッへェ〜」と出来ますからね。
そんなサイトと管理人を、今後もどうかご了承ください。
それはともかく。
『アナザーコード リコレクション』の感想へいく前に購入経緯を。
本作については、各方面で「好評」「名作」の噂を聞き、 推理ADV好きの私は１年前から目をつけていました。
今年２月にSwitchを購入したこともあり、 「そろそろプレイするか」と池袋GEOで購入した流れ。（中古3750円）
では、ぐだぐだと駄文を書き散らす前に 感想へ参りましょう。
（「感想自体が駄文なのでは？」と突っ込まれた方、正解！）
■アナザーコードをプレイして私が感じたこと、書きたいこと
１．ゲームが纏う雰囲気、空気感
本作をクリアしたのが2025年6月11日。
ここを書き始めるのが7月6日。
本作を振り返って思うのは、まずこれ。
一面に広がる青い空。
爽やかな海。
穏やかな風。
そよ風になびく草木。
前編の舞台であるエドワード島、 後編のジュリエットレイク。
どちらにおいても全体的に透明感のある、清々しい雰囲気。
別作品だと
ゲーム『ICO』、あるいは『BLUE REFLECTION』の空気に近い。 BGMの雰囲気含め。
（先日クリアした 『レイジングループ』は逆。あれは暗くてドロッとした雰囲気 笑）
グラフィックは一昔前の3Dゲームという印象だが、 充分に綺麗であり、 鳥の鳴き声、木々のざわめき、見える景色に 時折手を止めて耳を澄ませたものである。
この雰囲気、空気感が本作の個性であり、私が魅力として一番に推したい点。 いわゆる「雰囲気ゲー」である。
２．会話シーンとキャラの表情
本作の基本画面は、
3D背景の中、3Dキャラを動かして進めていくADVゲーム。
人物との会話は、リアルタイム描写より会話専用シーンになることが多い。
この会話シーンの演出がGOODだった！
フォトフレームのような枠が付き、
ミニウインドウがいくつか分かれる。
（これは元が、DSの２画面に合うように作られているためと予想）
キャラと背景は、ADVパートと遜色なく動く。
特にキャラの表情は3Dながら多彩！
一例を挙げると、前編「銀の鳥の間」（↑のあたり）。
Dの父が殺されたのを聞いてアシュレイが涙するシーンや、 その後、Dの静かなる感謝の表情。
上で書いたように、
グラフィックは超美麗といえないが、
表情変化が豊富で、微妙な心情の違いを表現しているのが素晴らしい！
会話は一方的にテキストが進むのでなく、 会話の中で重要なキーワードがピックアップされるシステム。
上がってきたキーワードをプレーヤーが選択して 会話を進めていく。 単純なテキストパートに能動性を持たせる一工夫、といったところ。
３．適度な謎解き要素
本作のジャンルは「パズルアドベンチャー」。
ストーリーの謎もさることながら、
エドワードの館、ジュリエットレイクの様々な場所に 仕掛けがあり、謎解きを要求される。
ゲーム『バイオハザード』や『サイレントヒル』系によくあるアレである。
「なぜ、単なる館にこんな仕掛けが？」と突っ込みたくなるのはご愛嬌（笑）
星座をモチーフにしたパズル、スプリンクラーの水圧調整、 はたまた、Swich本体を傾かせることを利用したボールボードゲームまで（↓）。 謎解きの種類が豊富で、簡単すぎず難しすぎない適当な難易度。プレーヤーを飽きさせないファクターが良かった。
（携帯機であることを有効利用した謎解き）
●本作のGOOD点： 解らない時のヒント機能
謎解きが解らない場合は、オプションからヒント機能をON/OFFにできる。 ONにすると、ヒントのポップアップが３段階程度に出てくる（ヒント１→ヒント２→答え）。
私のプレイでは、そこまで難しい謎解きはなく、この機能を使ったのは１回だけ。
２つの記憶編第６章、アナザーの拡張機能の使い方でヒントをONにしました。あってよかった、ヒント機能。
残念な点として。
２つの記憶編では謎解きが豊富にあったのに、 記憶の扉編では謎解きが少なかったこと。
あと、記憶の扉編で「RASのセキュリティー解除」が無駄に多かったこと（↑）。
表示されるボタンやキーを操作するもので、意外とミスしやすく量が多い。先に進みたいのに手間取って、やきもきする場面が多かったｗ
４．２つの過去が絡み合い、連動するストーリー
本作は、主人公アシュレイの幼い頃の記憶を追っていく物語であり、 アシュレイと道中で出会い、同行する者たちがいる。
前編はDという幽霊、後編はマシューという少年。
彼らも過去の記憶と真実を求めている。
一見、アシュレイとなんら関係のない彼らだが、アシュレイと彼らの過去に起きた出来事には共通点があって、一方の過去を解き明かすことで、もう一方の過去に対する糸口になる。
例えば前編。
アシュレイとビルが口論するシーンをDが見る
↓
Dが父親と何者かが口論して殺された記憶を思い出す
↓
次はDの記憶をアシュレイに話すことで、アシュレイが過去の真実を思い出す
そのように、 アシュレイと彼らの過去が 連鎖、連環して判明するのが本作の面白い点であった！ 謎が明かされるスピードが「徐々に」であるのも良くて、 お話、構成が丁寧に作られてる印象を受けた。
５．ライアンという人物と後編のラスト
※この先は『アナザーコード リコレクション：2つの記憶 / 記憶の扉』のネタバレになります。未プレイ者は楽しみを守るために「６．その他の評価点」まで飛ばすことをオススメします。
後編ラスト、ライアンの告白は印象に残った。
このゲームで最も印象に残ったシーンだった。
ライアンという人物は、
生前のライアンの記憶から生まれた意識体で、
自分の存在意義を求めていた。
その過程で、
自分が生まれるきっかけとなったアナザーマシンに興味を持った。
そして、 自分を発見してくれたサヨコにもう一度会いたいと願って行動した。
アシュレイの記憶を消して、 そこにサヨコの記憶を入れてサヨコを復活させようとした時は悪者に感じたけど、
ライアンが生まれた経緯とその動機を聞くと、 中々切ない、同情するお話であった･･･。
ラスト、ライアンの一枚絵と共に
「僕はもう眠れる」
というセリフを見ると、
本編のライアンは、意識体といえど生前のライアンと無関係でない。 生前のライアンの想いを持った「成長したライアンそのもの」と言ってしまっていいのではないでしょうか。
「良かったねぇ〜」というハッピーエンドでなく、かといって完全なバッドエンドでもない。
色々思いを巡らせられる、深い終わり方。
私、ご都合のハッピーエンドでなく、 こういうリアルな厳しさがあり、 尚且つ、ちょっぴり切なさを残す、色で言えばグレーなエンド。好きです。ありがとうを言っておきたい。。
６．その他の評価点
�．織ぅ肇覯萍�
ゲームのタイトル画面フェチの私。
どのゲームも「開始」ボタンを押す前に、
操作を止めてタイトル画面の雰囲気をじっくり味わいます。
それはラーメン屋のラーメンを味わう前に 店構えを確認するラーメン通の如く！（くわっ）
本作のタイトル画面は
シンプルな絵と色合いで、画面がゆっくり横へ動く。
物悲しいピアノBGMを伴い、「これはいいタイトル画面だな〜」と。
タイトル画面評価は★★★。
いかにも切ない物語が展開されそうな、想像と意欲を掻き立てるタイトル画面でGOODでした。
�▲┘鵐妊�ングと歌
エンディングテーマ「To the place I call home」。
これを書くためにあらためて聴いたら、 すごいイイ曲！すんごいイイ曲！（２回言っておく）
爽やかな歌声とちょっぴり切ないメロディーが混じり合い、 本作の物語そのものを表現してるかのよう。
映像はモノクロと色つきの手書きアニメ。
いかにもアシュレイが書きそうな絵で、本作に合っているのが◎！
作曲は近藤嶺さん。
私は存じておらず、調べたら『戦国BASARA』シリーズの音楽を作っている方で、
この品のある、嫌味のないメロディーは、近藤さんのセンスのなせる業なのだろう。
ボーカルの方の美しい高音もメロディーにマッチしている。
始め（タイトル）と終わり（エンディング）良ければすべてよし。
そう言えるほど、タイトルとEDの出来は良いゲームになるための大事な条件。Great！
�Ａ澗猟未靴特�寧なつくり
前述したお話の展開とエンディング、
それにキャラの会話、謎解きの種類。
全体を通して丁寧につくられているのが好印象。
�ぅ椒螢紂璽爐�長すぎない
昨今のゲームは開発規模拡大の影響なのか、
ボリュームの多いものが増えて、
時間の取れないゲーマーは辟易する時があるのではないでしょうか？
本作は前編１０時間、後編１０時間。
男の○ニスと同じで、長ければいいというものではない。
短くても、内容がつまっていれば名作足りえることを教えてくれます。
７．本作のEポイント（E＝エロ）
一般作品であってもあらゆるエロを見逃さない私。変態管理人の本領発揮！
本作のEポイントは２点。
�．▲轡絅譽い旅�とおしり
１つ目はアシュレイの腰とおしりを挙げたいと思う。
アシュレイを操作した時、後ろから見るそれらの動きが良く、 カメラを下からのアングルにして、アシュレイに歩いてもらい眺めることしばしば。 これで１３歳というのだから、 将来の有望株であるのは確定であろう (*´∀`*)
バストの方は、 もう少し時の女神の力が必要だろう。 そちらは中々のモノを持つジェシカさんに譲った方が喜ぶというもの（私の聖なる剣が）。
アシュレイ「･･･見えるよ･･･見えちゃってるよ！」
そうそう、 アシュレイのあんなところや、あらゆるところが見えちゃってるよ〜、グペペペペ！
�▲検璽覆龍�
２つ目。 後編になって、アシュレイは赤いシャツを羽織るようになり、 ジェシカさんはお家に待機となって、 （下半身が）悄然となった管理人であったが、 思わぬ伏兵が現れた。
JCヴァレーの研究者であるジーナちゃん！
初登場時は鳴りを潜めていたが、
研究所でアシュレイと行動するシーンから頭角を現した。
ピチッとしたビジネスパンツとシャツからは くり出されるお胸は、我のプレーを妨害するのに十分であった。 これはもうJCヴァレーでなく、おっ○いヴァレーに社名を改名した方が良いだろう。
８．気になる点は？
上で書いた「後編のRAS解除の多さ」はあった。が、それ以外はあまりない。ここまで気になる点がない作品は珍しい。
他に挙げるとすれば、
前後編ともに「ゆったりした雰囲気の作品」なので、
激しい刺激を求める人には、 つまらない、退屈と感じる部分はありそう。
■総評
それでは、『アナザーコード リコレクション』の総合評価と点数にいきます。
総合評価： Ａ 80点
良作。良い作品です。
全体的に丁寧に作られていて、安定感があります。あらためて振り返ると、
「まるで１本のアメリカ映画を観たかのような作品」でした。
幅広い方にオススメしたいゲームであり、
ゆったりした雰囲気から、 特に女性陣にオススメしたい作品です！
穏やかな風と夏の日差しの中、
ちょっぴり切なく、心温まるストーリー。
全てプレイし終えた後のエンディング映像と曲は、一見の価値あり！
本作における管理人のハートが震えたポイントは、
【その１】後編、マシューが記憶を思い出し、当時の悲しみと共に涙するシーン
の１回でした。
だが、上の画像でも使用してるように、
ライアンのキャラとお話は、本作の中で一番心に残りました。
シュッとした外見で、どこか悲しみを背負っていて陰がある。
前編のDもそうですが、本作は「魂の救済」がテーマの１つかもしれませんね。
「悲しみは人生の花」と坂口安吾さんが言ったように、 悲しみがあることで物語がギュッと締まります。
プレイ期間は2025年5月24日〜2025年6月11日。
総プレイ時間は約21時間。
最後に、良い点、気になる点まとめ。
●本作の良い点
◎ ゲームが纏う雰囲気、空気感
◎ 会話シーンとキャラの表情
○ 適度な謎解き要素
○ ２つの過去が絡み合い、連動するストーリー
○ タイトル画面の雰囲気
◎ エンディングと歌
◎ 全体通して丁寧なつくり
○ ボリュームが長すぎない
●本作の気になる点
△ RASのセキュリティー解除の多さ
△ ゆったりした雰囲気が人によって退屈
今回、『アナザーコード リコレクション』に出会い、プレイ出来たことへの感謝を。良い作品を作ってくれた製作者へ感謝を。
ではまた、次のゲームでお会いしましょう！
Fin by 変人変態管理人arto